LinuxとJava™ J2ME CDCを搭載した車載情報端末を開発

クラリオン株式会社(社長:泉 龍彦)は、業務車両向けとしては世界初となる、Java™ J2ME CDC(注)を搭載した、業務車両用情報端末を開発しました。その商品化の第一弾として、国内路線バス用に音声合成放送などの機能を持たせた車載情報端末「ネットワーキングオートガイドシステム」を、本年3月より発売します。

今回開発した業務車両用の情報端末は、OSにLinuxを使い、さらにJava™としてJ2ME CDCを採用しました。長期に渡り運用されることの多い業務車両では、搭載する機器で動作するアプリケーションに、この間の互換性、信頼性、保守性が求められます。こうした市場の要求にこたえるため、クラリオンでは、OSに汎用性の高いLinuxを採用、さらにJava™の中でも、テレマティクスやナビゲーションに適したスペックを持つJ2ME CDCを搭載しました。
また、USB、PCMCIAなどの汎用インターフェースと、CAN(Controller Area Network)やGPS(Global Positioning System)などの車両インターフェースを搭載し、最新のテレマティクス端末としての機能を備えています。さらに、OSGi(Open Services Gateway Initiative)仕様への対応も可能であり、通信ネットワーク経由でのアプリケーションの配信、管理にも使用できます。

今回、その商品化の第一弾として発売するのが、国内路線バス市場向けの車載情報端末「ネットワーキングオートガイドシステム」です。この端末は、従来の音声合成放送装置にパケット通信インターフェース機能を搭載することで、従来複数の機器で構成する必要のあった路線バス用の端末を1台に集約でき、管理の効率化に加え、導入コストの削減なども可能です。また、GPSによる位置・運行管理、バスの現在地をリアルタイムに利用者や管理部門に伝えるバスロケーションシステム、バスと管理センターの相互通信によるニュースなどの情報や広告の配信などの、次世代路線バスシステムへの応用が可能となります。
現在、国内路線バス用放送装置の約7割のシェアを持つクラリオンでは、今回の発売を機に、今後需要が増えると思われる、バス用テレマティクスへ向けたサービスを積極的に提案していく予定です。

さらに、この路線バス用のシステムを発展させ、観光バスや、運送業などをはじめとした業務車両用の位置・運行管理システムといった、広範な業務用フリートマネジメントシステムへの応用も検討しています。
なお、クラリオンでは、同システムを、サン・マイクロシステムズ株式会社が2004年2月18日(水)、19日(木)に開催する「Java™ Technology Conference 2004」に、Java™適用事例の展示協力として出展する予定です。

また、本発表に際し、サン・マイクロシステムズ株式会社様より、以下のメッセージをいただいております。

「サン・マイクロシステムズ株式会社は、クラリオン株式会社様が開発した業務車両用の車載情報端末にJava™テクノロジーが搭載されたことに歓迎の意向を表明します。ネットワーク技術の発達とともに、車載情報端末における様々な情報発信やサービス提供の需要は益々高くなっています。すでに車載情報端末で実績のあるクラリオン様が、Java™テクノロジーの搭載により、ネットワークを利用したより高機能で信頼性の高い車載情報端末の提供を一層推進して頂けると確信しております。」

Java™ .J2ME CDCについて

Java™はSun Microsystems社が開発したオブジェクト指向型のプログラミング言語で、プラットフォームを選ばずに実行が可能で、マルチスレッドやネットワークにも対応します。また、組込み用、PC用、エンタープライズ用にそれぞれ仕様があります。 J2ME CDCは組込み用の中でも比較的高機能な端末向けの仕様で、今後カーナビやテレマティクスへの普及が進むものと考えられています。

※Sun、Sun Microsystems、Java™に関連するすべての商標およびロゴマークは、米国Sun Microsystems,Inc. の米国およびその他の国における商標または登録商標です。

※Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

ページの先頭に戻る


Copyright © Clarion All Rights Reserved.