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自動遠隔出庫(長距離呼び寄せ)システム「Long Range Summon」を開発

2019年01月08日

低速自動運転技術×独自の外界認識技術、コネクテッド技術、
位置情報制御技術等により実現

 クラリオン株式会社(執行役社長兼CEO:川端 敦 / 以下、クラリオン)は、独自の外界認識技術、コネクテッド技術、ナビゲーションシステムの開発で培った位置情報制御技術、ユーザビリティに富んだHMIと、日立オートモティブシステムズ株式会社(社長執行役員&CEO:ブリス・コッホ / 以下、日立オートモティブシステムズ)のステアリング、ブレーキなどのアクチュエーターを制御する車両統合制御技術を連携させ、自動車の自動遠隔出庫システム「Long Range Summon(ロング レンジ サモン)」を開発しました。
 今回開発した「Long Range Summon」は、長距離の自動遠隔出庫を実現するシステムです。新システムを構成する主な技術は「センサーフュージョン技術」と、コネクテッド技術と位置情報制御技術の「統合技術」です。
・センサーフュージョン技術:独自の自動駐車システム 「Park by Memory」(*1)で実現した低速自動運転技術のセンサー機能を強化したもの
・コネクテッド技術と位置情報制御技術の統合技術:TCU(*2)およびSmart Access(*3)サーバーを活用した「コネクテッド技術」とナビゲーションシステムの「位置情報制御技術」を統合したもの
 自動遠隔出庫の流れは、以下の通りです。
(1)入庫時に駐車に至る場内の周辺環境や経路、外界情報を記憶
(2)出庫時ドライバーが、スマートフォン上の車両呼び出しボタンを押下すると、スマートフォンの位置情報と車両の記憶情報を元に自動出庫を開始
(3)センサーフュージョン技術を基に走行可能領域を特定し、ユーザーの待機位置まで駐車場内を自動走行
なお、センサーフュージョン技術により走行経路上に障害物がある場合は回避します。今回導入したサーバーは、認証と出庫要求通知機能のみで構成しており、他車両の監視や車両運行制御を行う管理機能の追加も可能です。
 想定される使用場面は、例えば海外の大規模駐車場です。入庫時に記憶させた駐車環境をベースに、ユーザー位置までスマートフォンで自動で呼び寄せる事ができます。建物の出入り口など人目に付く場所での乗車は防犯面で有効です。また、低温時や荒天時などでも、寒さや濡れる事を回避し、ドライバーに快適な環境を提供します。
 クラリオンと日立オートモティブシステムズはこれまで自動駐車システムとして、車両の脇でスマートフォンを用いて自動車の駐車を自動で行う「リモートパーキングシステム」、自宅などの駐車場の周辺環境と経路を記憶&再生して自動駐車する 「Park by Memory」を開発しています。今回、これまでの自動駐車技術をベースに、中・長距離の自動出庫技術を開発しました。クラリオンは今後も実用化に向け、さらなる技術向上に取り組みます。
*1 Park by Memory : 車両の前後左右に装着したクラリオン独自のカメラシステム 「SurroundEye」による俯瞰映像と、ソナー信号による周囲構造物の検知情報、さらにGPSによる位置情報を統合することで、駐車周辺環境と駐車パターンを記憶し自動駐車を実現するシステム。
*2 TCU(Telematics Control Unit) : 携帯電話網と接続する車載通信装置。
*3 Smart Access : 安心安全・快適・便利なドライブを提供するための、クラリオン独自の情報ネットワークサービス。車両とSmart Access とをスマートフォン等で「つなげる」ことで、クラウド連携を始めとした様々な技術により、付加価値サービスを提供。
 
※Smart Access、Park by Memory、SurroundEyeはクラリオン株式会社の商標です。
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