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「服薬支援ロボ利用者アンケート」調査結果

2016年09月15日

 クラリオン(執行役社長兼COO:川本 英利 / 以下、クラリオン)は、高齢者向けの服薬支援装置として「服薬支援ロボ」を発売しています。服薬支援ロボは、クラリオンがカーエレクトロニクス技術開発で培ったCD・DVDメカニズム技術、HMI技術、ノイズ対策技術などを活用し、設定した時間になると音声案内と画面表示で服薬を告知することで、高齢者や介護を必要とする人の薬の過剰摂取や飲み忘れ、飲み間違い、誤薬防止を行う介護ロボットです。今回、服薬支援ロボ利用者を対象とするアンケート調査を行いました。以下が、その集計結果です。

調査結果サマリー

導入後の利用者の変化

・7割超えのユーザーが「飲み忘れ防止」の効果を実感
・服薬ロボの音声案内に対して、8割強が「自発的に薬を飲むきっかけになっている」と回答
・服薬ロボの使用で、9割超の利用者に服薬に対する意識が向上
・6割超の利用者で、生活リズムに好変化
  服薬習慣を規則正しく行う事で、外出時でも夕食後の飲み忘れが改善した。
  飲みすぎて入院したことがあり、その心配がなくなった。
  薬の服用を楽しみにしているので良いリズムになっている。
  朝ちゃんと同じ時間に起きるようになり体調がよくなった。

導入後の服薬介助状況の変化

・7割の家族で介助状況が向上
・導入前後の介助内容の変化-項目別割合
  「薬の仕分け」  導入前70%が実施 ⇒ 導入後 0%(実施せず)※
  「声掛け」    導入前70%が実施 ⇒ 導入後 30%(40ポイント減)
  「薬の手渡し」  導入前20%が実施 ⇒ 導入後 0%(実施せず)
  「服用の介助」  導入前10%が実施 ⇒ 導入後 0%(実施せず)
※「薬の仕分け」に関しては、今回のアンケートは、ロボ導入にて薬剤師にて薬の仕分けをしている為に導入前と導入後の変化として「仕分け」作業が変化した結果となっております。ロボ導入においては、ご家族が「薬の仕分け」をする利用方法もありますので、服薬支援ロボの運用で仕分けが作業として無くなるわけではございません。
・導入の効果-回答者全員(100%)が、効果を実感-
  ・服薬準備の手間の軽減を実感
  ・服薬介助の心理的/身体的負担の軽減を実感。
  トップ項目は「薬を自ら飲んでくれること/薬を抵抗なく飲んでくれること」

調査概要

調査期間 2016年7月11日から25日まで
調査方法 訪問薬剤師による聞き取り調査
調査対象

服薬支援ロボを在宅で使用する利用者22名(女性18人:男性4人)

・年齢:50代~90代、80代の利用者が約7割。

・要介護度:要支援1~要介護3。要介護2が約半数、要介護1~要介護3が86%。

・認知症の有無:認知症「あり」72.7%、「なし」27.3%

調査結果

■導入効果を感じるトップ項目は7割超えが「飲み忘れ防止」。合成音声による案内でも8割超えがスムースな服薬を支援と回答。さらに、9割超えが服薬に対する「意識が向上」と回答。
 
 服薬ロボ導入効果について聞いたところ、導入効果を実感する項目のトップは「飲み忘れ防止」(72.7%)、次いで「飲みすぎ防止」(45.5%) 「飲む時間の間違い防止」(45.5%)が続きます。介護ロボットとしての機能が十分活用されているようです。
Q.服薬支援ロボ導入の効果を感じる項目はどれですか?※複数回答
160915-01 (N=22)
 服薬ロボは、設定した時間になると音声案内と画面表示で服薬案内を行います。この音声による服薬案内に対し、8割強(81.8%)が「自発的に薬を飲むきっかけになっている」と回答。家族や介助者による声掛けではなくともスムースに受け入れられ、服薬管理に役立っているようです。
Q.利用者は服薬ロボからの服薬案内に対し、どのような反応をされていますか ※複数回答
160915-02 (N=22)
 さらに、服薬ロボによる規則正しい服薬案内で、9割超え(95.5%)の利用者が服薬に対する「意識が向上」と回答しています。
Q.利用者の服薬に対する意識は向上しましたか
160915-03 (N=22)
 規則正しい服薬を習慣化することで、利用者の生活リズムに変化があったかどうかを聞いたところ、6割超(63.6%)の利用者が「変化があった」と回答。「薬の服用を楽しみにしているので良いリズムになっている」「飲み忘れがなくなったこともあるが、朝ちゃんと同じ時間に起きるようになり体調がよくなった」など、生活リズムの好変化をあげています。
Q.利用者の生活リズムに変化はありましたか
160915-04 (N=22)
SQ.具体的な変化について回答ください。(変化があったとの回答者の自由回答)
  ・外出時にも関わらず夕食後の飲み忘れが改善した。
  ・飲みすぎて入院したことがあり、その心配がなくなった。
   薬の服用を楽しみにしているので良いリズムになっている。
  ・服薬時間に合わせて食事や入浴などの生活リズムが整っている。
  ・飲み忘れがなくなったこともあるが、朝ちゃんと同じ時間に起きるようになり体調がよくなった。
  ・朝と夕の飲み間違いがなくなり、朝もきちんと起きるようになった
  ・決まった時服用してから床につくというリズムが定着
  ・“服薬支援ロボ内に服用忘れお薬がありました“と患者に見せたら、次週から服用忘れが減った。
  ・早起きするようになった。
など
■7割の家族で介助状況が改善。改善項目の1位は「薬の仕分け」からの解放
全て(100%)の家族が「手間が軽減された」と回答。また、心理的、身体的負担の軽減を実感
 
服薬支援ロボ導入による家族(介助者)の介助状況の変化について聞いたところ、7割(「服薬介助の必要がなくなった」:20%+「介助が減った」:50%)の家族が、介助状況が改善されたと回答しています。
Q.導入により介助状況は変化しましたか?導入前後の介助内容の比較-項目数
160915-05 (N=10)
 具体的な改善項目についての質問では、改善項目の1位は「薬の仕分け」。導入前には70%が実施していましたが、導入後は0%(実施せず)に。2位は、「声掛け」。導入前の70%実施が導入後30%実施に40ポイント減。3位は「薬の手渡し」。導入前の20%実施が導入後0%(実施せず)に改善されています。
Q.具体的にどの項目が改善されましたか? 導入前後の介助内容の比較-項目別割合
160915-06 (N=10)
 服薬準備の手間について聞いたところ、すべての家族(100%)が、服薬介助の手間が「軽減された」と回答しています。
Q.家族(介助者)の服薬準備の手間が軽減されましたか
160915-07 (N=10)
また、心理的/身体的負担についても、すべての家族(100%)が「軽減された」と回答しています。
やはり、毎日忘れずに薬を飲ませることは大変なことのようで、軽減のトップにあげられた項目は「薬を自ら飲んでくれること/薬を抵抗なく飲んでくれること」(60%)、次いで「声掛けが減ったこと」(40%)が続きます。その他、家族の負担軽減に役立ったこととして、「薬をきちんと服用しているかチェックしに来なくてよくなった」「飲み間違いと飲みすぎの心配がなくなった」などがあげられています。
Q.家族の、服薬介助の心理的/身体的負担が軽減されましたか
160915-08 (N=10)
SQ-1 どのような点で軽減されましたか ※複数回答
160915-09 (N=10)
SQ-2その他、家族の負担軽減に役立ったこと(自由記述)
  ・薬をきちんと服用しているかチェックしに来なくてよくなった。
  ・過剰服用の心配がなくなった。
  ・飲み間違いと飲みすぎの心配がなくなった。
  ・導入後、誤服用がなくなり体調も安定した

服薬支援ロボについて

クラリオンのカーエレクトロニクスで培ったCD・DVDメカニズム技術、HMI技術、ノイズ対策技術などを活用し、設定した時間になると音声案内と画面表示で服薬を告知することで、高齢者や介護を必要とする人の薬の過剰摂取や飲み忘れ、飲み間違い、誤薬防止をサポートする介護ロボット(2014年発売)です。開発にあたっては、介護サービス会社セントケア・ホールディング株式会社の介護現場での試験や介護職員へのヒアリングを通し、介護を必要とする人の安全性と介護者の利便性の両立を実現しました。
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