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Full Digital Sound ショップ訪問② ガレージA編

プロショップ「ガレージA」が新たに製作したFull Digital Soundデモカー:スズキ・ソリオ・バンディットを、カーオーディオジャーナリスト石田功氏の取材でご紹介します。 実際にインストールして初めて判ったFull Digital Soundの実力とは?

ノイズレスのクリアなサウンドで、高音質のハイレゾ音源を楽しむ。

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「納車後に知ったんですが、このクルマ、オーディオを入れ替えるとノイズが乗るらしいんです。いろんなお店でノイズに苦労しているという話を聞いて、一瞬「しまった…」と思ったんですが(笑)。でも、クラリオンのフルデジタルサウンド・システムをインストールしてみたら、ノイズはまったく出なかった。これもフルデジタルのおかげなんでしょうね」


こう語るのは、群馬県高崎市のカーオーディオ専門店、ガレージAの代表、高橋さんだ。デモカーは、スズキのコンパクト・ミニバン、ソリオ・バンディット。Sエネチャージというモーターによるエンジンアシスト機構があり、従来のカーAVシステムでは、この機構が発生する電気的ノイズが音声信号の電装経路に紛れ込んで、ノイズとして表れるようだ。ところがクラリオン・フルデジタルサウンド・システムでは、デジタル信号を一度もアナログ信号に変換することなくスピーカーを駆動するため、ノイズが混入する余地がない。副次的な効果だが、はからずもフルデジタルサウンド・システムのノイズに対する強さが証明された形だ。

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システムはサウンドプロセッサー+ツィーター+コマンダー のZ3(125,000円/税別)と17cmフルデジタルスピーカーのZ7(87,000円/税別 2本/1セット) 、そして25cmフルデジタルサブウーファーのZ25W(73,000円/税別)というフルデジタルサウンドのオールラインナップで構成。カスタム・インストールを得意とするガレージAらしく、各アイテムはブルーのLEDでライトアップ。見た目にも楽しく美しい仕上がりだ。ドアのスピーカーは市販のメタルインナーバッフルを利用しアクリルと併用してアウターバッフル化しているそうで、見た目から受けるイメージよりは低コストでできるようだ。ただしデッドニングは天井からラゲッジルームに至るまでフルに施している。こちらはコストがかかっていそうだ。


システム構成を聞いて驚いたのは、サブウーファーのエンクロージャー容量を66リットルもとっていることだ。それだけの大容量だと、通常、ラゲッジルームにサブウーファーのボックスがドカンと載っていて、荷物を積むスペースなどなくなりそうなものだが、そこはプロショップのワザ。荷物を積む余地を十分に確保しながら、美しく仕上げている。ちなみにこのエンクロージャーはバスレフ式で、バスレフポートのチューニングは38Hzとのことだ。


そのエンクロージャーの効果もあってか、音の第一印象は「低音が気持ち良く鳴ってるなぁ」ということ。低域の周波数レンジも良く伸びているし、十分な音圧もある。しかもレスポンスも早い。小気味良い低音に支えられて、音楽がリズミカルで楽しい。高橋さんも、このサブウーファーには驚いた様子。

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「噂ではサブウーファーの鳴りがあまり良くない声も聞こえていたんですが、実際に付けてみたら、思ったよりもよく鳴るサブウーファーでびっくりしました。それにドアのスピーカーも予想していたより、しっかりと低いところまで鳴ってくれるので、調整もしやすいですね。」(高橋さん)


ちなみにクロスオーバーの設定は、ツィーターのハイパスとドアスピーカーのローパスがともに5kHz、ドアスピーカーとサブウーファーのつながりに関しては、ドアスピーカーのハイパスが80Hzでサブウーファーのローパスが63Hzと、若干離れたセッティングだという。スロープはすべて-18dB/octの設定だ。


「取り付け直後に仮調整してひとまず音を出してみたんですが、出音のポテンシャルが高いと感じました。フルデジタルだからといって、調整のやり方自体はこれまでと大きな違いはないんですが、タブレットでの調整がやりやすいのと、反応が良いのがいいですね。クロスオーバーやイコライザー、タイムアライメントなどの数値を動かすと、音も敏感に反応してくれます。曖昧さがないのも、フルデジタルのおかげかもしれません」(高橋さん)


AVナビとも接続しているのでCDやDVD、地デジ、ラジオ等も聴けるが音源は主にハイレゾ。同軸デジタル、光デジタル、USBのすべてをインパネまわりに出し、どんなハイレゾプレーヤーでも対応可能にしている。ちょうど、iPhoneにハイレゾ音源を入れていたので、オンキョーのHFプレーヤーで再生してみたところ、音の情報量がぐんと増え、CDを聴いた時とは空間の表現がまったく違う。また楽器一つ一つの音がCDとは違う滑らかさで耳あたりがいいし、かといって付帯音で曖昧になる感じはなく、すべての音がクリアかつ音像も鮮明だ。

※ガレージAは2019年4月30日をもちまして閉店いたしました。

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石田 功

カーオーディオジャーナリスト

音響の勉強をしていた学生時代は、友人のインディーズバンドのレコーディングの手伝いなどをしていたが、その後、雑誌媒体主体の編集プロダクションに勤務。音楽好きとクルマ好きが高じて、音楽雑誌、自動車雑誌、カーオーディオメーカーのカタログ、マニュアル等の編集や製作に携わる。 90年代初頭には、編集プロダクションを辞め、フリーランスライターに。以後、自動車雑誌、カーオーディオ専門誌にカーオーディオとカーナビを中心とした記事を書き続ける。 現在、おもな執筆誌は、自動車雑誌が、CAR and DRIVERなど。カーオーディオ専門誌はオートサウンド、カーオーディオマガジンなど。Web媒体はWebCGなど。 ミュージックペンクラブ会員
全国各地のカーオーディオプロショップ等で試聴イベントを随時開催しています。フルデジタルサウンドの世界をぜひお近くの会場で体感してください。
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