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インタビュー 音響監督 岩浪美和氏

岩浪美和さんは、『ガールズ&パンツァー』『ソードアート・オンライン』など数々のアニメ作品を担当している超ベテランの音響監督。まさに、アニメ作品の“音響マエストロ”といえる存在だ。そんな岩浪さんに今回、「アニメを鑑賞する際にもっとも適したチューニング」をテーマとした、ZH700FFの新音響調整を行っていただいた。チューニングのポイントは「女の子たちの声がかわいらしく聴こえること」だという。

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── 今回はどのような音響調整を行ったのでしょうか?

岩浪美和 調整を始めるにあたって、このセッティングをどのような層にアピールするかを考えました。そこで今回は、TVないしDVDやBlu-rayでアニメを楽しんでいらっしゃる男性をターゲットにして、その方たちがアニメを鑑賞する際に適したチューニングになるよう調整を進めました。 

── 具体的にはどのようなチューニングをされたのですか?

岩浪
 まず、スピーカーだと数10万、数100万かけないと再生できないような良質な低域をまんべんなく出してあげました。このZH700FF、もともとのポテンシャルが高くて、上(高域)にも下(低域)にも素直な音が出てくるヘッドホンなので、アニメ映画コンテンツでもすんなりと鳴ってくれましたね。また、同時に聴き疲れがしないセッティングにも配慮しました。ぱっと聴いたときに派手でいい音になるよう調整するのは簡単なんだけど、それで長時間、アニメを鑑賞していると耳が疲れてしまいますよね!? ある程度、大きな音で聴いてくれることを想定して、高い方の周波数をなだらかに落とし、聴き疲れしない音にセッティングしています。

──『ガールズ&パンツァー』TVアニメ版を試聴ソフトとして使用しながらの調整でしたが、いわば『ガルパン』専用のチューニングになっているのでしょうか?

岩浪 映画館のサブ・ウーファーが受け持つ帯域を意識して持ち上げているので、『ガルパン』ファンの方にも満足いただけると思いますが、同時に、より汎用性のあるセッティングを心がけています。戦闘シーンやアクションの多い、賑やかに音が飛び交う作品から、静かな日常を描いた作品まで、アニメーション全般を楽しんでいただける、最適な音質になっていると思います。

── チューニングの際に注意した点、こだわった部分などはありますか?
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岩浪 映像作品の場合、セリフがしっかり伝わることを第一に考えて音作りをするので、チューニングもその点を大事にしました。実は映像作品と音楽では、“美味しい”周波数の帯域って違うんですよ。例えば音楽だとこの辺を上げると気持ちいいけれど、映像作品で同じようにすると、女性のセリフが野太く聴こえてしまうなど、ポイントとなる音が映える周波数には違いがあります。セリフと音楽をバランスよく両立させ、またいかにして女性の声がかわいらしく、チャーミングに聴こえるようにするか。このことに注意しながら作業をしました。今回のチューニングの最大のポイントになっています。

── たしかに女の子たちの声がとても魅力的に感じられます。またどんなシーンでもセリフが周りの音に埋もれずに、キャラクターの声の存在感といったものも伝わってきます。

岩浪
 例えば『ガルパン』ですと、戦車の中の雰囲気を再現するために、セリフにも狭い空間の響き(アンビエンス)を加えています。そういった繊細な音のニュアンスも明瞭に聴き分けられるのが、このような優れたヘッドホンの強みだと思います。

── 音の細やかな要素をしっかりと捉えることができ、また空間表現にも長けている。ヘッドホンとしてはハイエンドな価格ではありますが、ここまでの再現性を考えると、スピーカーに比べてコストパフォーマンスはだいぶ高いと思えます。

岩浪
 そうですね。スピーカーに10万かけるのと、ヘッドホンに10万かけるのとでは、音質の向上が格段に違いますからね。そういう意味では、ヘッドホンとしては高価な部類に入るものですが、それだけの価値はあるかと思います。

── このZH700FFにはどのような印象をお持ちになりましたか?

岩浪
 非常に手間をかけて作られたフラッグシップならではの品質ですね。きめ細やかな再現しようとする、素直で上品な音にまとまっていると思います。今回はそれをちょっとお転婆にしてみました(笑)。

── さて今回は映像作品の音声に特化した音響セッティングとなりましたが、いかがでしたか?

岩浪
 かなり特殊ではありますが、それを感じさせないのはやはり製品の持つ素性のよさですね。このようなセッティングが成立するのは、ハイエンドの製品ならではという気がします。普段からスピーカーやヘッドホンで聴かれることを前提に音作りをしていますが 、ヘッドホンで聴くにはこういうチューニングがいいんだってことがわかり、今回、僕も大変勉強になりました。聴いていただければスピーカーとは全然異なる表現の、面白い音の体験ができると思います。

(インタビュー:野村ケンジ、テキスト:水上渉)
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岩浪美和

神奈川県横浜市出身。ミキシング・エンジニア、映像演出を経て音響監督に。
音響監督として手掛けた作品には、『ガールズ&バンツァー』『キルラキル』『ソードアート・オンライン』などたくさんのヒット作が並ぶ。
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