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インタビュー 音楽プロデューサー 佐藤純之介氏

佐藤純之介さんは、『ラブライブ!』『ひだまりスケッチ』などTVアニメの音楽や、『ラブライブ!』の音楽ユニットμ's やfhána などの楽曲の多くに携わっている、ランティスの音楽プロデューサーだ。オーディオやハイレゾにも造詣の深い佐藤さんに今回、「アニソンにもっとも適したチューニング」をテーマに、ZH700FFの音響調整を行ってもらった。チューニングのポイントは「アニソンが明るく楽しく聴こえること」。

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── 今回はアニソンを試聴音源に用いて、チューニングをしてもらいましたが、いかがでしたか?

佐藤純之介
 アニソンと一口に言ってもそのサウンドは実にさまざまで、ジャンルという言葉では収まりきらないほどの幅広い音楽要素を含んでいます。ですので、今回はどんなアニソンにも対応できるように、オールマイティーな方向性で音響調整を行いました。ある特定の曲に合わせてイコライジングを施す方法もありますが、その場合ですとその曲は最高なんだけれど、ほかの曲だと全然ダメなんてことが起こってしまいますからね。

── では実際にどのような調整をされましたか?

佐藤
 具体的にはまずドラムのキック、ビートの部分と、ベースのさらにローの部分、弦を弾いた音のさらに下の音の部分を少し盛り上げています。その代わりブーストしたことで生まれてしまった、30Hzとか40Hz未満の聴こえないくらいのローエンドっていうのはちょっとカットしています。また高音域をほんの少しだけ上げてあります。

── このEQの意図するところは何でしょうか?

佐藤
 まずは、キックのビートが一番感じられる部分を強調して、タイミングやテンポといった要素がさらにしっかりと伝わるようにしました。これはグルーヴ感の向上、つまり楽曲のノリがよくなることにつながります。ベースに関しては、コードの元となるルートの音を捉えやすくすることが狙いです。楽曲を支えるこの部分を明確にすると、メロディーにあたる歌の部分がスゴく際立つんですよ。グルーヴとメロディーがお互いに引き立て合うためにも、ここはもっとも重要な部分です。ただ、ローエンドを上げすぎてしまうと音が濁って聴こえてしまうことがあるので、さらにその下の帯域は若干カットしました。低域がすっきりと整理されることで、グルーヴを感じやすくなり、またその上の帯域、歌やメロディーの部分もより明瞭になりました。そして、最後に楽曲が明るくなるように、高音域を味付け程度に上げました。
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──「楽曲が明るくなる」というところもポイントのようですね。

佐藤
 そうですね。明るく聴けるということは、どんな楽曲も聴きやすくなるということかと思います。もちろん音楽の聴き方は千差万別なのですが、アニソンって楽しく聴けることが大切だと思うんですよね。明るく楽しく聴けるように、最後にひとメモリ、カチッと上げた感じですね。

── 試聴用の音源として、fhána の「青空のラプソディ」と、TO-MAS feat. Chimaの「FLIP FLAP FLIP FLAP」を使用していましたが、この2曲を選んだのはなぜですか?

佐藤
 今回のチューニングのポイントとして、グルーヴとルートの音を強調することにより、楽曲としての完成度を高めるということがあります。これは楽曲の魅力を最大限に引き出すことを意味するのですが、その確認にこれらの曲は最適でした。この2曲は非常に複雑な和声と転調で構成されているので、変に一部だけをちょっと上げるイコライジングとかをすると、楽曲として破綻してしまうんですね。なので、これら2曲の楽器の音やバランスが全部きちんと聴けたならば合格ということで選びました。高い性能を持っているヘッドホンなので、対照的なこの2曲どちらにも対応することができました。

── アニソン以外にもいろいろな曲で聴き比べをされていましたね。

佐藤
 アニソンだけでなく洋楽も含めて、自分が普段、サウンドチェックで使用している曲を20~30曲ほど聴きながら、楽器の音色ですとか立体感ですとか、自分の記憶とチューニングした音との違和感がないように確かめました。新しい音楽との出会いや、それがもたらす感動を妨げるようなEQには決してならないように、心がけながら調整を行ないましたので、これならばどんなジャンルが来ても大丈夫と思います。

── 今回、ZH700FFをチューニングされていかがでしたか?

佐藤
 このヘッドホンが持つフラットな特性をベースにし、音楽制作の現場のテクニックをEQに反映させました。マスタリングのノウハウなども盛り込んであります。もともとのスペックが本当によかったので、自分が思い描いたイメージに実に上手くはまってくれましたね。非常に満足のいく仕上がりとなりました。

(インタビュー:野村ケンジ、テキスト:水上渉)
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佐藤純之介

大阪出身。2006年 株式会社ランティスに入社。現在は音楽制作部チーフ・プロデューサーを務める。『ひだまりスケッチ』『ラブライブ!』『おそ松さん』などTVアニメの音楽やアーティスト作品やTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDなどのアーティスト作品にプロデューサーやディレクター、エンジニアとして携わっている。
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